2022年2月1日に楽天証券が大改悪を発表しました!今回はその改悪の内容を解説していきます。
楽天カードでの投信積立の還元率が1%→0.2%にダウン!
楽天証券では、これまで投資信託を購入する際に楽天カードで決済することで、1%の還元ををおこなってきました。
しかし、この還元率が2022年9月の買い付けより大幅に改悪となります。
ファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料 | 還元率 |
---|---|
年率0.4%以上(税込) | 1%還元(100円につき1ポイント) |
年率0.4%未満(税込) | 0.2%還元(500円につき1ポイント) |
このように「ファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料」が0.4%未満である投資信託購入については還元率が0.2%と、これまでの還元率と比べて8割ダウンしてしまうという悲報です。
ちなみに「ファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料」とは、「信託報酬のうち、楽天証券の取り分」を指します。
もふぺん
つまり楽天証券の実入りが少なかったら還元率も小さくするよ、というお話です。
逆をいうと「ファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料」が0.4%以上であれば、これまで通り1%の還元率となります。
どの部分で判断すればいいかは、下記の画像の赤枠部分をみてください。
こちらは、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の購入費用を抜き出したものです。
この販売という項目が「0.0374%」となっていますが、こちらが「ファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料」に該当します。
つまり、この商品の場合は0.4%に遠く及びませんので、この商品をクレジットカード決済をしても0.2%の還元率となってしまう…ということです。
1年積立投資をした場合の還元額についてもみていきましょう
毎月の積立額 | 1%還元 | 0.2%還元 | 変動額 |
---|---|---|---|
1万円 | 1,200pt | 240pt | -960pt |
2万円 | 2,400pt | 480pt | -1920pt |
3万円 | 3,600pt | 720pt | -2880pt |
4万円 | 4,800pt | 960pt | -3840pt |
5万円 | 6,000pt | 1,200pt | -4800pt |
もふぺん
今回の改悪で、年間最大4,800ポイントが無くなるということになります。確実にもらえていたものなので、無くなると厳しいですね…。
改悪を回避する方法
この改悪、先ほどもお伝えしましたが「販売会社が受け取る手数料」が0.4%未満の場合に還元率が0.2%となります。
ということは、0.4%以上である投資信託を買えば1.0%の還元率になるということです。
しかし、今の時代の低コストインデックスファンドは、信託報酬合計が0.2%前後ですし、0.4%以上も信託報酬を長く支払い続けるのは得策ではありません。
もふぺん
というわけで、これまでのような正攻法の積み立てでの還元は潔く諦めなければいけません。
…ところが、ポイントだけをもらう方法があります。それは…
もふぺん
「販売会社が受け取る手数料」0.4%以上の投資信託を買って即売りすればポイントがもらえるぜ…!つまり、ポイント還元分だけを抜くんだ!
この悪魔というかポイント乞食的な発想は、なかなか声を大にして言えませんが、スキームとしてはこの方法が成り立ちます。
即売り前提なので、値動きの少ない債権ファンドに投資するといいでしょう。また、投信売却時にかかる「信託財産留保額」は必ずかかる費用なので、0%のものを選びましょう!
「債権ファンド・販売会社手数料0.4%以上、信託財産留保額が0%」である投資信託をザッと探したところ、以下のようなファンドが狙い目です。
狙い目の投資信託
- ダイワ日本国債ファンド(年1回決算型)
- 信託報酬:0.77%/年(販売会社手数料0.418%/年)
- ダイワ日本国債ファンド(毎月分配型)
- 信託報酬:0.77%/年(販売会社手数料0.418%/年)
- エス・ビー・日本債券ファンド
- 信託報酬:0.902%/年(販売会社手数料0.418%/年)
いずれ、ここも改悪の手が入るかもしれませんが、ポイントをこれまで通り獲得する方法の1つとして覚えておいて下さい。
楽天カード決済での投資信託の積立設定は毎月12日が期限となります。今回の改悪は2022年9月積立分から適用されるので、7月13日〜8月12日の間で設定をおこなえば、初回からこのスキームを活用することができます。
「楽天キャッシュ積立」も同時にサービス開始!
今回の「楽天カード決済での還元率縮小の改定」と並び、「楽天キャッシュ積立」なるものがほぼ同時期の2022年8月買付分からサービス開始されるアナウンスがありました。
順序としては下記の順序となります。
楽天キャッシュでの投信積立購入は通常還元がありませんが、2022年8月分〜12月分については、キャンペーンにより0.5%還元となります。
つまりは、楽天キャッシュで月5万円の投信積立をすると、2022年8月分〜12月分はチャージでの還元分とあわせて合計1%還元(500ポイント/月)、それ以降は0.5%還元(250ポイント/月)となります。
冒頭でもお伝えした通り、改悪によって楽天カード決済での投資信託購入は、販売会社手数料が0.4%以上でないと還元率が低くなって損をしてしまいますが、楽天キャッシュではそういった縛りはありません。
ですので、即売りのスキームを使わず、販売会社手数料が0.4%未満の投資信託を継続的に積み立てていくのであれば「楽天カード決済」ではなく「楽天キャッシュ決済」での積み立てに切り替えた方がお得になります。
もふぺん
改悪されているのにお得というのは変な話ですが…。
最大獲得のモデルケース(10万円が必要)
ということで、分かりやすく改悪の始まる9月分でいうと、余力10万円で即売りスキームを使うと合計1,000ポイントが戻ってくる計算となります。
2023年以降はキャンペーンが終わり、楽天キャッシュでの投信積立の還元が0%だとすると、合計で750ポイント/月になります。
もふぺん
1%がどれくらいかというと、月の積立額が月間最大となる5万円なら500円相当のポイント還元となります。